【劇】MANDALA PRESENTS READING LIVE 2019 < #岸田國士を読む。冬>
南青山曼荼羅に
「岸田國士を読む。2019冬(中野組)」を観に行ってきました。
この「岸田國士を読む。」シリーズ、南青山や吉祥寺にライブハウスを展開されている曼陀羅さんの企画のようで。
冬と夏の2シーズン、いろんな方達が、お芝居とライヴペインティング、お芝居と音楽等、様々な演出で岸田國士作品を演じてらっしゃるようです。
私は今回初めておじゃましました♪
今回は、俳優中野亮輔さんを中心に、役者4名、ミュージシャン2名、演出家1名、の7名のカンパニーでした♪
中・高校生時代に演劇部だった私...
あの頃は与えられるまま、やらされてた感満載だったので、岸田國士作品も読んではいたけど(...あまり記憶にない)←
という感じでしたが。
こうやって新しくみせられると、ものすごく前のめりになっている自分がいました。
それぞれの物語の中に、音が「演じる瞬間」がたくさんあって、ただのBGMや劇伴というだけでなく、ウッドベース、ピアノ、それぞれの楽器、それを操る奏者も役者と一緒に「演じている」空間。
あとで中の方の解説を聞いてあぁ!!となった事も含めw
生きる、死ぬなどという二人の滑稽ななやり取りの後ろに、不気味な影を落としているような...役者の後ろではあるものの、ど真ん中でウッドベースを抱えている桐沢さん、何やら異質な存在で気になっていたのですが。
(実は死神のイメージで、ウッベを大きな鎌に見立ててた、と、中のかたたち。なるほどー、となりました)
ホイッスル(...ポイけど何か違う、平たい?板のような笛)とウッベのボディーを叩いて電車が汽笛を鳴らしながら走り抜けていく音を表現していたり(命を弄ぶおとこふたり)
特に大好きだなーと思ったのが「葉桜」
母の質問(というか詰問?尋問?)に、あの人との事を思い出しうっとりとしながら語る娘のセリフに、ピアノとベースの音が女声(P)、男声(B)とで重なってぽろぽろと音を出し表現するシーンがあって。
ステージの上では母・娘の双方の想い、その横ではピアノとベースが表現する娘とあの人の初々しい会話や想い。1つのステージに2つのパラレルな世界と想いが広がっているような、それぞれの想いが一緒に見て聴こえる面白い演出。
音を出すのにアイコンタクトしてるだけのはずなのに、音を出す最初の呼吸を合わせているなつみさんと桐沢さんが、娘とあの人みたいに重なって、見ていてとてもドキドキした事。
そして、母が「年頃の娘がいる家にこういう話(見合いが、とか、縁談がどうだという話)をしに来るのに髭をそってきたこともない!」と憤るシーンではっとした。
桐沢さん、髭...!!
(小屋入りの時の集合写真で、ベースの桐沢さん、顎鬚が!!という発見からの、伏線、回収しました)
役作りのためだったのかは定かではありません(ご本人に聞いたわけではありませんので!)が、ますます「あの人」っぽく見えてきて、なるほど!と、見終わってからしばらくして気づくのでした。
役者さん達が四人しかいないのが嘘みたいに、それぞれ個性的な登場人物達に、言葉で命を吹き込んでいく役者さん達。
演出技法に新しい風が吹くだけでこんなに作品の色が変わるのかという面白い発見。
人間の滑稽さや、思いがけずクスッと笑うシーンがあったり、人の想いが言葉と音で聞こえてきたり。
岸田國士作品て、こんなに面白かった?と、再認識する時間でした。
MANDALA PRESENTS READING LIVE 2019 <岸田國士を読む。冬>
「命を弄ぶ男ふたり」「葉桜」「隣の花」
#中野亮輔 (青年座)
#大中耀洋 (劇団民藝)
#王子菜摘子
#小林風花
演奏
#くぼなつみ (Pf)
#桐沢輝 (B)
演出:#山上優
今回の作品が素晴らしかったので、他の方達の岸田國士作品も気になっている人♪
曼陀羅さん、素敵な企画をありがとうございます♪